【2022夏・大日岳登山ツアーレポート】(第3回)

日本一の落差を誇る「称名滝」で足慣らし

参加者のバックパックには二泊三日分の着替えや行動食、初日の弁当や水分などが詰まっていて、ゆうに10kgを超える重量。「こんなに重い荷物ははじめて」と笑いながら、最初の目的地である「称名滝」まで立山駅からバスで移動します。

「称名滝」の駐車場でまずは軽く準備運動。初日は台風が接近している影響もあって気温は10時の時点で20度超え。「今日はかなり暑いです。水分をまめに補給して、脱水症状に気をつけましょう」と佐伯さんからもアナウンスが入ります。

駐車場から20分ほど歩くと見えてくるのが、落差日本一の「称名滝」です。水しぶきを上げながらダイナミックに流れ落ちる光景は圧巻の一言で、その落差は350m。国指定の名勝および天然記念物で、日本の滝100選、日本の音風景100選にも選ばれています。

 

20分ほど滝の周辺を散策。足慣らしができたところで、大日岳登山口へ向かいます。この辺りの標高は約1000m。ここから標高1765mの大日平山荘を目指すのが初日のルート。「今日はとにかく登り道。前半はずっと登りですのでがんばっていきましょう!」と佐伯さんの号令でいよいよ登山スタート。

(この事業は環境省補助事業で実施いたしました。)

明日へつづく・・・

文:まついただゆき

写真:下城英悟

インターエフエム「山小屋ストーリーズ」に出演します!

関東のFMラジオ局 ” inter FM ” で毎週日曜日の朝に放送される番組「山小屋ストーリーズ」。山に関わる人々が山や山小屋に対する想い・魅力などについて話すラジオ番組です。

この番組に杉田が2週にわたり出演します。

インターエフエム 89.7MHz

https://www.interfm.co.jp/stories

2023年1月15日(日) AM7:30~8:00

2023年1月22日(日) AM7:30~8:00

関東地方以外の方はradiko(無料)で聴けますよ。タイムフリー機能もあるのでリアルタイムで聴けない方も放送後1週間聴けます。

https://radiko.jp/

是非聴いてくださいね。

 

【2022夏・大日岳登山ツアーレポート】(第2回)

一日目:称名滝から大日平へ。

急登の先にある憩いの山小屋

立山信仰の歴史に詳しいガイドがナビゲート

今回のツアーでガイドを務めるのは、富山県で初めてエベレスト登頂に成功した佐伯知彦さん。立山の麓にある芦峅寺に代々続く山案内人の家系に生まれ、曾祖父平蔵は剱岳の「平蔵谷」に名を残す名ガイド。江戸時代に盛んだった立山信仰の歴史や文化を伝える活動も行っています。今回のツアーでは当時の修験者たちが見ていた景色を立山曼荼羅とともに案内してくれます。

朝9時。集合場所となった富山地方鉄道立山駅には続々と参加者たちが集まってきました。ツアーに参加したのは全部で13名。平均年齢は65歳で、最高齢はなんと72歳という元気なシニア世代が中心です。登山経験は1年前後の人が多く、ほとんどが「泊りがけの登山は今回が初めて」とのこと。

ツアーの行程をざっくりお伝えすると、

・一日目:称名滝~大日平(大日平山荘宿泊)

・二日目:大日平~大日岳(大日小屋宿泊)

・三日目:大日小屋~大日連山縦走~室堂~立山駅解散

という流れになっています。登山中級者以上であれば、称名滝から大日岳までは一日で歩ける距離だそうですが、初心者向けのツアーということで“山小屋各駅停車”で組まれています。

(この事業は環境省補助事業で実施いたしました。)

明日につづく・・・

文:まついただゆき

写真:下城英悟

【2022夏・大日岳登山ツアーレポート】(第1回)

立山駅から車で3分。温泉付きのペンション「愛花夢」は最高の前泊地だった

山が色づき始める9月上旬。「修験者が見た景色」をテーマに大日連山を二泊三日で歩く初心者向け登山ツアーが開催されました。立山の自然と歴史をのんびり堪能できる内容で、立山を知り尽くした敏腕ガイド佐伯知彦さんが案内してくれるというもの。筆者は2021年にも家族でガイド付き立山登山ツアーに参加させてもらった縁もあり、今回もレポーター役を拝命いたしました(今年は大人向けツアーのため一人で参戦)。それでは、前泊も含めて四日間に渡る山行の全貌をレポートしていきましょう。

今回のツアーの行程は二泊三日。朝9時に立山駅に集合なので、東京から参加する筆者とカメラマン下城氏は前日の夕方に富山入りしました。宿泊地として指定されたのは、立山駅から車で3分の距離にあるペンション「愛花夢」。

立山山麓らいちょうバレースキー場の中に位置する絶好のロケーションで、古い洋館のような佇まいが素敵なペンションです。オーナー曰く、今回ガイドを務めてくれる佐伯知彦さんとは子供の頃から家族ぐるみで付き合いがあるのだとか。

入り口を入ると広い食堂スペースが現れ、奥へ進むとゲストルーム棟へと繋がります。部屋は全部で11室。窓を開けると立山の素晴らしい大自然が広がり、グリーンシーズン特有ののどかな雰囲気に包まれます。

 

荷物を降ろし、まずはここの名物という温泉を堪能。お湯は“美人の湯”として注目される美肌効果の高いナトリウム炭酸水素塩泉で、入浴後は全身に美容液を塗ったかのように肌がスベスベ。東京からの移動疲れもスッキリ取れ、明日からの登山に備えての下準備は万全です。

入浴後、食堂へ向かうと一部のツアー参加者たちも到着していました。聞くとみなさん富山県在住とのことですが「逸る気持ちが抑えられず前泊しちゃった」と笑います。

夕食の後も食堂に残ってしばしの懇親会。明日からの行程について話し合ったり…というよりは、人生の先輩たちから過去の武勇伝や富山の美味しい食材の話で大盛り上がり。気がつくとあっという間に夜9時になっていました。

 

部屋に戻り天気予報を見ると、明日は晴れ。台風の影響で気温は想像以上に暑くなりそうです。果たして、どんな山行になるのか? そんな想像をしながら、「愛花夢」での夜はあっという間に更けていきました。

(この事業は環境省補助事業で実施いたしました。)

明日へつづく・・・

文:まついただゆき

写真:下城英悟

ECサイト始動!!

乾燥した立山杉の間伐材をいい感じにカット

木目がおしゃれ。

杉の香りに癒されます♪

デザインを考えます。

出ました新兵器!

設定が難しくて、治具を作ったりして結構苦労しました。

さて、なにができたでしょうか。

出来上がりはこちら
↓↓↓
大日小屋のHPからの場合は「ショップ」をクリックしてくださいね
 
商品はこれからも続々追加していきますよ!
 
楽しみにしていてくださいね。

 

何ができるでしょうか。

購入した材料を加工しやすいサイズにカットしていきます。

 

バンドソーで製材して、

プレーナーにかけていきます。

そして製作中のギターの横で乾燥。

ご存じない方もいらっしゃるかと思いますが、オーナーの

杉田健司はギター製作家なのです。

なので、工房には湿度がしっかりと管理されている乾燥室があります。

そこでしばし間伐材を乾燥させます。

乾燥していないと割れてしまったり、反ってしまったりするので。

さて、何ができるでしょうか。

 

 

大日小屋の新しい取り組み始動!!

11月某日、オーナーがとある場所にいました。

ワクワクしているのがうしろ姿からでもわかります。

秋晴れです~。

こちら、立山森林組合です。

立山杉の間伐材を使って何かできないかと企んでおります。

ここで間伐豆知識を少し。

間伐って、山を守る上でとても大事なんです。これをしないと木が上手く育たないのですが、気が上手く育つ山の土壌を守る=土砂崩れなどを防ぐ=街に住む我々の暮らしを守る。そして、山の環境が整ってくることで、実は海の環境も整うのです。山と海は繋がっているのです。

山でお仕事をさせていただいてる私たちですが、山のために何かできることはないかと考えました。間伐材の存在をみなさんに知っていただくお手伝いができればと思うのです。

間伐材を車に入るサイズにカットしてもらい、この日は間伐材を連れて自宅兼工房に帰りました。

さて、何ができるでしょうか。

 

2022シーズン終了

今シーズン最後の荷揚げを終了し、昨日下山してきました。

相変わらずのコロナ禍ではありましたが、今シーズンは新しいチャレンジをし、有意義に営業することができました。

おかげさまで今シーズンの山の上でのお仕事が無事に終了いたしました。

スタッフ一同感謝いたします。

ありがとうございました。

今後とも大日小屋をよろしくお願いいたします。

最終日のブロッケン現象はまるでそこに大日如来がいらっしゃるような、目に見えないものに守られているような、とても美しいものでした。

ありがとうございました。

「修験者が見た景色」台風のため日帰りツアーに変更

9/19~21予定していた「修験者が見た景色」ツアーはたくさんの応募をいただきましたが、台風直撃のため日帰りツアーに変更させていただきました。

日帰りツアーに変更したことで、参加者はこじんまり。

ガイドさんとマンツーマンの贅沢な山行となりました。

立山ガイドの佐伯さんの提案により、実際に立山曼荼羅に書かれている鎖禅譲という修行の場へ。

本日の修行はこちらとなります。

まずは立山曼荼羅の解説

標識を見ると上級者向けコース

そんなところもガイドさんなら連れて行ってくださいます。

(もちろん個人の能力によりますが)

まずは弥陀ヶ原の湿原を佐伯さんの解説を聞きながら歩きます。

今年は暑くてなんだか紅葉というよりも焦げちゃっている感じだと佐伯さんは言います。

河原に着くと「ロープしましょうか。」と笑顔の佐伯さん。

「え?」とビビる参加者一同。

「ここから先は危険な箇所が続きます。滑落すると命を落とす危険がありますので、念のためロープをしましょう」と笑顔の佐伯さん。

目指すはこちら獅子ケ鼻岩

鎖場を登ること1時間

「あと少しですよ。あれが獅子ケ鼻岩です」と佐伯さん

はい。到着(よいこはマネをしないでください。)

これができたのは佐伯さんだけです。だぶんエベレストに登頂したことがないとできません。(諸説ありますが)

我々は岩の付け根?でお昼ご飯。

絶景ですが、とにかく落としたら大変なので落とさないように、自分も落ちないように気を付けてご飯を食べます。

獅子ケ鼻岩の近くの祠に弘法大師像が鎮座しておられます。

狭くて急なので、交代でお参りしました。

このすぐ上からは木道になっているので、天狗平まで佐伯さんの解説を聞いたり、山歩きのQ&Aを教えていただきながら、木道をてくてくと天狗平まで向かいました。

天候を心配しましたが、南風の影響で終始暖かく、大した影響もなく無事に下山できました。

台風直撃により日帰りツアーに変更となりましたが、参加者のお二人とも大変喜んで次回こそは大日連山縦走をしたいと、大変意欲的でした。

親子登山最終日

8/5 親子登山最終日

晴れました~!!

AM6:00 朝食

AM7:00 大日平山荘裏の不動滝見学

快晴だったので、不動滝もばっちり見えました!

AM7:30 大日平山荘出発

いままで一度も確認することのなかった大日岳の全容が!!

大日岳を背中に、木道をゆっくり歩く。

木道が過ぎるとこのルート最後の難所牛の首までの緊張する道が続きます。鎖にはしご。昨日の雨で少し地面は濡れているので慎重に歩く。

AM10:30 登山口

AM11:00 バス停

AM11:20 立山駅

ここから各自車に乗り換えて立山博物館へ

PM12:00 立山博物館の無料休憩所でお弁当

PM13:00~16:00 まんだら遊園・遙望館・立山博物館3施設見学

この3日間歩いたコースの歴史的意味を学芸員さんから教えて貰いました~。

PM16:00 佐伯さんから一人ずつに登頂証明書を授与

最後に参加者の感想を少し。

「雨の日の山を楽しめる感性。ぐっとふんばる頑張る心。自然を大切にして友達や自分を大事にできる。また、心の深い領域に刻まれる大いなる自然からいただくものの大きさに感謝します。

山でのルールや山でのマナー。自然への敬意。素敵な大人(ガイド等)の方の近くで子供たちが感じることは勉強では味わえない本物の体験であり、何にもかえがたい。親子共々すばらしい体験をありがとうございます。」(Hさん)

「山に泊まれるのって本当に特別だなあ、と心の底から思いました。参加者の皆さんと少しずつ仲良くなれて、スペシャルな時間を共有することができたのも本当に良かったです。

今回見た景色、話したこと、見た生き物など、いろんなことを心に留めて、これからの日々の糧にしていきたいと思います。」(Sさん)

「これができたんだから、明日からの仕事頑張れますね。」とおっしゃる方もいました。

子供たちの誇らしい笑顔が忘れられません。みんな雨の中よく頑張りました。盛りだくさんな3日間が終了しました。参加者全員の頑張りとガイドの佐伯さんのリードのおかげで、きらきらと輝くような笑顔にたくさん出会えました。親御さんも、子供が頑張っているからと本当に協力的でありがとうございました。親子の素敵な思い出の1ページになれたなら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

大日小屋では大人の初心者登山企画も行っています。

 

(この事業は環境省補助事業で実施いたしました。)